中国国内のサーバーなら問題なく表示できるのか?

中国向けのHPや中国向けのLP、Webサービスをご検討の方はこの疑問に行き着く方が多いかと思います。

結果から申し上げるとNOになります。

なぜかというと日本のサーバーであっても、中国のサーバーでもあっても中国のインターネット規制に対応できいるWebサイトでない限りは中国国内からアクセスした際にやはり不具合が生じてしまうためです。

簡単な例で申し上げると、GoogleMapになります。

中国国内のサーバーでWebサイトを構築し、GoogleMapを設置した場合、うまく表示できるでしょうか。Googleは中国から締め出しを受けており、たとえ中国国内のサーバーを利用していたとしても同じです。

ですので、中国国内のサーバーであってもインターネット規制に対応することは必須になります。

GoogleMapは百度Mapや、一般的なGoogleMapのAPIではなく、中国国内でも利用可能なGoogleMapのAPIに切り替えてあげる必要があります。

どちらを利用するのかに関してはWebサイトの目的によって違ってくるかと思います。例えば、小売店の場合、旅前を目的としている場合、百度MAPにはその小売店の情報が掲載されていない場合があります、その場合GoogleMapの一択になりますし、また逆に、百度MAPにその小売店が表示されており(検索可能で)、かつ評価が高い場合、百度MAPを利用することにより中国人でも親しみやすく、旅ナカでもわざわざGoogleMapのアプリをインストールせず、百度MAPのアプリによってその小売店までたどり着いてもらうことが可能です。

サーバーの話に戻すと、中国国内のサーバーでも、日本国内のサーバーでも中国から中国のサーバーにアクセスするか日本のサーバーにアクセスするかといった物理的な距離的な問題以外、中国のインターネット規制に対応していれば問題なく表示することが可能です。

中国国内のサーバーを取得するメリット

中国国内のサーバーでも日本のサーバーでもどちらにしても中国のインターネット規制に対応すれば中国から問題なくアクセスできるとご紹介しましたが、中国国内のサーバーを取得するメリットはやはりあります。

物理的な距離が近い

まず第一に物理的にアクセス地点からサーバーまでの距離が近く、アクセスが多少早くなります。

ただし、中国のサーバーの場合、日本と同じ値段のサーバーでもスペックが足りない場合がありますので、サーバーの選定には注意が必要です。

ICPの取得が可能

中国当局に自社が有するサーバーとドメインの所有の認可され、中国国内で安心してビジネスを展開することができます。こういうと日本のサーバーでは安心して中国国内にビジネスの展開ができないかのように聞こえますが、中国の国策にかかわる国内の大企業を脅かす存在にならない限りは日本のサーバーで問題なく、中国に影響力ができたころには中国に進出し、中国国内のサーバーを取得すればいいだけの話になります。

百度のインデックスに有利

中国の検索エンジンといったら百度になりますが、百度が展開している資源百度(Googleのサーチコンソールのようなもの)でICPの番号の提出をすることが可能です。こちらを提出することにより、ICPがないドメインより、優先的にクロールしてもらえるようになっているようです。

中国のサーバーを取得する条件は

中国のサーバーを取得するには条件があります。ハードルがかなり高いですが、中国国内に法人があることです。(中国人であれば個人的に取得も可能です)

これはICPのページでも説明していますが、中国国内でサーバーを取得する場合、中国当局の認可が必要になるためです。

少し前まではこの中国の規制を逆手にとって、名板貸し(中国国内の企業がサーバーを取得し、海外企業に貸し出す)が横行していましたが、現在では取り締まりが厳しくなってきており、また今後はさらに厳しくなっていくと考えられますので、名板貸しの話には乗らないのがベストだと考えています。

中国法人があるが日本法人でサーバーをコントロールしたい場合

中国法人があるが、日本法人でサーバーをコントロールしたい場合ということがあるかと思います。費用面に関してもそうですし、中国法人では立ち上げ当初で、中国法人にわざわざWebスタッフを置く余裕がない場合もあるかと思います。

その場合中国のサーバーを借りる必要がありますが、日本人の担当者が、中国語の管理画面でサーバーを操作するといったことはかなり現実的ではないかと思います。

そこで心強い味方がいて、SBクラウドと呼ばれるアリババクラウドになります。リンクはこちら

管理画面はすべて日本語で、AWSと同じような感覚でサーバーのスペックを変更でき、CDNやWAFといった高速化や、セキュリティ面もコントロールも可能です。

ICPの取得に関しては残念ながらまた中国語のインターフェースのみになっていますがそこさえクリアしてしまえば、日本語で中国国内のサーバーを操作することが可能です。

中国国内でのサーバーを検討している方はアリババクラウドを検討してみてはいかがでしょうか。