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要注意!!沖縄で流行している麻疹について!?

少し前からTVやラジオで注意喚起がされている麻疹(はしか)が、ここ沖縄で凄い勢いで流行しているのをご存知でしょうか??これから私達の生活にも支障が出てくるかもしれません。なぜ沖縄で麻疹が流行し始めたのか?麻疹対策や予防方法までお伝えできればと思います。

 

・そもそも、なぜ麻疹が流行したのか??

始まりは台湾から沖縄へ旅行へやってきた1人の外国人男性、この男性が自分の麻疹の感染に気付かないまま沖縄旅行を満喫し色々な観光地を移動している間にホテルやレストラン、ショッピングモールなどで近くに居たと思われる人に次々と感染させてしまった。今回の麻疹の原因はこの外国人男性からスタートしたと言われています。

ですが、この男性もわざと感染を広めたワケではありません。なので少し気の毒で可哀想だと思いますね。麻疹は感染してもすぐに麻疹に感染したとわかりやすいような病気ではなく、風邪の初期症状に似ているのでまさか自分が麻疹になっているとは、、と少しの油断からこのような麻疹の流行に繋がったのだと思います。それにTVやラジオ、ネットニュースでもそこまであまり大きく取り上げられなかったのも皆さんが麻疹の流行を知り、予防対策が少し遅れてしまった大きな理由ではないかな?と個人的には感じる所です。

 

・麻疹の症状とは??

麻疹は空気感染する非常に感染力の強いウイルス感染症で、麻疹の空気感染では小さく軽い粒子がフワフワ空中を長く浮遊することで、同じ建物や部屋の中にいるだけでも感染する可能性が大きいと言われています。あまり知られてかもしれませんが、麻疹は私達が身近に経験する一般的な感染症の中で最も感染力のある強いウイルス感染症なのです。

 

麻疹に感染すると10日~12日程度の潜伏期間を経て、麻疹を発症した初期症状には最初の方でもご説明させて頂きましたが鼻水、喉の痛みや咳など風邪のようなごく軽い症状だけの時期があります。この風邪に似た時期には典型的な高熱と発疹が出ていないため、たとえ感染症の専門医師であってもこの症状だけで麻疹を強く疑うことは難しいようです。

 

麻疹の感染力の強さがわかるのが、このような軽い症状の時期からすでに強い感染力をもって気付かない間に感染者を広めてしまっている事です。このため、本人も周囲も自覚のないまま他の人に感染を広げているのが麻疹の怖いところだと再確認して頂きたいと思います。

麻疹の症状は38℃前後の発熱が2~4日間続き、ダルさ(倦怠感)、上気道炎症状(咳、鼻みず、くしゃみなど)と結膜炎症状(結膜充血、目やに、光をまぶしく感じるなど)が現れて次第に強くなります。その後、再び高熱が出るタイミングで発疹が身体中に出てきます。顔面、身体、腕と全身に広がっていき高熱も続くため心身共に疲労感もあり、子供はもちろん大人でもかなりキツイ症状となっています。

 

・4月21日現在の沖縄県内の麻疹患者数は??

この記事を書かせて頂いてる4月21日の沖縄県内の麻疹患者数は、「65人」となっています。3月20日に外国人男性が麻疹と診断されて約1カ月になりますがここまで増えているのです。

感染者は0歳児から50代の男女まで幅広い年齢、生徒が麻疹と診断された中学校では学級閉鎖になったり少しずつですが私達の生活にも影響が出てきている印象です。

ワクチン接種の為に病院に行きたい、だけど空気感染が怖い。それが今現在の沖縄の状況と言っても良いかもしれませんね。

 

・小さな頃に麻疹の予防注射をしても、、?

麻疹はかからないことが最善の策だと思います。そのためには、事前にワクチン接種によって麻疹に対する免疫をつくっておくことが必要となっています。小さな頃に麻疹の予防注射(ワクチン接種)をしていても今その免疫が身体に残っているのか?は正直言ってわかりません!!

現在では定期予防注射を2回受ける事になっていますが、大人になってワクチン接種していても十分な免疫がつかない方も確率的には数%あるようです。

しかし、2回接種した方が麻疹を発症した場合には「修飾麻疹」と呼ばれる通常の麻疹と比べると多少軽い症状で終わることがほとんどとも言われています。そしてこの「修飾麻疹」は周囲への感染力も低いのです。

 

麻疹には発症すると直接ウイルスを抑えられる治療薬がありません。そして大人になってからだと肺炎や脳炎などの合併症を起こす可能性もあり、この合併症から死へ繋がるの事もあり注意が必要です。妊婦が感染してしまうと早産、死産の原因にもなるようです。

皆さん小さな頃に麻疹のワクチン接種を行ったと思いますが、大人になってから行ったでしょうか?もう1度ワクチン接種する事で、自分を守る為。そして周囲への影響も最小限に抑えることができるのです。今回の麻疹の流行をキッカケに、このワクチン接種が広がって欲しいと思います。

 

・もし麻疹の可能性がある場合の対処法は??

今回のように急に麻疹の流行が起こってしまった場合には、感染してしまった人は病院へ行き他の人への感染を防ぐ行動が必要となります。発熱と発疹があった場合、ここ最近のアナタの行動履歴(行った場所や誰と居たかなど)を確認し病院や医療機関へ「麻疹かもしれません」と前もって電話で伝えてから、病院の指示に従い受診して下さい。他の患者さんへ感染を防ぐために違う入り口を案内されたり、隔離された部屋の準備が必要なので事前の電話は病院に行っても待ち時間も少なくスムーズにいきますので覚えておくと良いと思います。麻疹になれば高熱などで頭が周らないこともあると思いますが、前もって情報を把握するだけでも気持ちの余裕が出てくることでしょう。

風疹感染の予防はワクチン接種しかありません。沖縄県内のワクチン予防接種実施機関については沖縄県医師会のホームページから確認されるのをおすすめします。病院によっては、取り扱っていない場合もあります。希望される時には必ず事前連絡し、予防接種の種類をご確認の上予約を行って頂きたいと思います。県民の皆さんは御早めに、そしてこれから沖縄へ遊びに来られる方は事前にワクチン接種の履歴を確認して(基本的には母子手帳からの確認)2回目のワクチン接種がまだなら接種して欲しいと思います。

沖縄県医師会はこちらからどうぞ⇒http://www.okinawa.med.or.jp/

 

・皆さん楽しみにしているGWが要注意!!

これから楽しいGW(長期連休)がやってきます!!皆さんもうすでに予定を立てて、家族や友達との楽しい時間を待ちどおしくしている方も多いのではないでしょうか?ですが、このGWのタイミングが1番怖いと言っても良いでしょう。やはり多くの人が訪れるこのタイミングでの空気感染が怖い所。4月20日の段階で、多くの旅行キャンセルもあり約300人の観光客が沖縄旅行をキャンセルしています。懸命な判断だと思いますが、観光地沖縄としてはとても残念な事ですね。これからもキャンセルは増える見込みがあるので、どこまで最小限に抑えられるか沖縄県としての対処も気になる所となっています。

 

 

 

昔に比べるとワクチンの定期接種を推進したことで、麻疹に対する免疫をもっている人は増えましたが、まだ免疫をもっていない人も多く残っています。また、ワクチンを接種しても十分な免疫がつかない人や妊婦や免疫不全者などのワクチンを接種できない人もいます。

このようなことから、たった1人の麻疹患者から今回のように感染が拡大してしまうということが起こるのです。2回目のワクチン接種をしたかどうかわからない方はもう1回ワクチン接種をおすすめします。